病気と向き合う話 (育児と子供のピロリ菌)
2016年11月27日
育児と子供のピロリ菌
胃ガンの発生にはH.pylori (ピロリ菌)が多くの症例で強く関わっている事が示されています。胃粘膜の細胞に小さな特記を差し込み,粘膜細胞の代謝系をかく乱する事で癌に導く事が解明されています。そのような中、感染の経路の調査で以下のような事が分かって来ています。
「H.pyloriの初感染時期を推測する目的で、園児とその両親を対象に唾液中のH. pylori DNAの検出を行ったところ、園児のH. pylori DNA検出率は年齢とともに上昇する傾向がみられ、4歳児と5歳児の間で有意に上昇していた。H.pylori陽性であった園児の母親のH.pylori陽性率は陰性児の母親の陽性率に比し有意に高率であった。これらは園児における初感染は3歳未満で起こっており、4−5歳間でも感染の危険性が高いことを示している。さらにH.pylori陽性児の母親の陽性率が高かったことは母親から園児への感染が最も重要であることを示している。」
口移しの感染がピロリ菌で起こっている可能性が示されています。父をやも含めて,大人がピロリ菌を持っていないかの検査は大切な意味があります。この菌がいれば早い菌の除去が家族全体の幸福に繋がる事になります。
波多江