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ATLを発症して

2015年10月14日

 成人T細胞白血病(ATL)は、母子感染など限られたルートで広がる

ウイルス「HTLV-1」が原因です。

この感染者は全国で120万人とも言われていますが、発症するのはそのうちの5%程度です。

発症後の生存率は3ヶ月から13か月とも言われています。

 私は、平成24年4月、末娘の大学卒業と同時にこの病気を発症してしまいました。

抗がん剤治療や、末娘からの幹細胞移植等を経て、現在はパート勤務ながら復職できました。

日々体調に変動はあるものの、生きて日常生活が送れる幸せに感謝しています。

治療中に出会ったATLを発症された男性患者さんに言われた一言

「母乳を飲んだことでこんな大変な病気になってしまい母を恨んでいます」

この言葉を聞いたとき唖然としてしまい何も返す言葉が見つかりませんでした。

この後一週間程で急変されて、天に召されてしまいました。

あの時に何か言葉をかけてあげられなかったのか・・・と今も悔やまれます。

    ATL抗体陽性の妊婦の皆様には、断乳か3ヶ月の短期授乳の選択肢があります。

現在の医療で解っていることではこの2つの方法が推奨されているからです。

大切なわが子を母子感染から守るためにぜひ確かな判断をお願いしたいと思います。

大好きなお母さんを恨むようなことが無いように。

そしてこの病気が一日も早く撲滅されますように願っています。

                                   助産師:M

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